埼玉新聞

 

くそがき…部下へパワハラ、警部補を処分 店で胸ぐら、顎つかむ「精神科に行った方がいいんじゃないか」

  • 埼玉県警察本部=さいたま市浦和区高砂

 部下職員にパワハラ行為をしたとして、県警は18日、大宮署の男性警部補(39)を戒告の懲戒処分にし、職員1人への暴行容疑でさいたま地検に書類送検したと発表した。

 県警監察官室によると、警部補は2019年9月から今年3月ごろまで、同じ課に所属していた30代の女性巡査と20代の男性巡査の捜査書類を点検する際、「おまえの育った環境を疑う」「くそがき。精神科に行った方がいいんじゃないか」などと業務の適正範囲を超えて精神的な苦痛を与えた。

 同4月からは進捗(しんちょく)が遅れている捜査について、30代の男性巡査部長に「あんたのことなんて、全く信用していないから」と暴言を浴びせた。5月12日には大宮駅近くの居酒屋で巡査部長の態度が気にくわなかったなどとして、胸ぐらや顎をつかむ暴行を加えた。巡査部長が翌日、上司に暴行を含むパワハラを訴えて発覚。その後の調査で、巡査2人が受けていたパワハラ行為も判明した。

 警部補は3人への暴言の事実を認め、「早く一人前にしたかった。指導のつもりだった」と話しているという。

 荻野長武首席監察官は「県民の信頼を損ねる行為であり遺憾。今後、職員に対する指導を徹底し、再発防止に努める」とコメントした。

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