埼玉新聞

 

<新型コロナ>感染のピーク、どこに…患者急増の埼玉県、病床1808床体制へ 知事、危機感あらわに

  • 埼玉県庁=さいたま市浦和区高砂

 大野元裕知事は24日の会見で、新型コロナウイルスの病床確保をさらに進める方針を明らかにした。同日時点の県内確保病床は1753床(うち重症は209床)。患者数の急増を受け医療機関に依頼し、31日までに1808床(うち重症219床)体制にまで順次拡大する。大野知事は「感染のピークがどこにあるのか見えない。さらに医療体制を強化する」と述べた。

 1人の感染者から何人に感染が広がるかを示す実効再生産数は23日時点で1・1。6月23日以降、約2カ月にわたって1を上回って推移しており、大野知事は「やや鈍化はしているが、依然として1を超えている」とし、今後も対策の継続が必要とした。

 23日時点の確保病床使用率は72・2%(1257人/1742床)、うち重症は74・6%(156人/209床)と依然として高い水準で推移している。

 宿泊療養施設はこれまでに13施設1824室を確保。8月以降、1日当たり平均103人の新規陽性者を受け入れており、23日時点の宿泊療養者は678人となっている。

 現在の感染動向について大野知事は「第5波の中でデルタ株はこれまでに経験したことがないスピード、規模で感染拡大している。現在の状況が続くと、助かる命も助けられない。ステージ指標は改善の兆候が現時点では見られない、深刻な状況」と説明し、危機感をあらわにした。

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