埼玉新聞

 

<新型コロナ>学校の休業延期は疑問 埼玉の戸田市教委「まずは再開」 学校医と連携、感染防止へ対策強化

  • 戸田市教委、保健所の調査を実施

 戸田市の戸田市教育委員会(戸ケ崎勤委員長)は24日、新型コロナウイルス感染防止の新たな取り組みとして、児童生徒、職員が感染した場合、保健所が実施してきた感染経路や濃厚接触者などの積極的疫学調査が行われなくなっている実態を踏まえて、今後は各小中学校と各学校医、市教委の3者が連携を強化し、それに代わる調査や判断ができるようにする方針を決めた。同市教委は同日、小中学校長と保護者に向けて「今までと同じでよいわけではない、という考えを一人一人が持ち、各学校で取り組んでいく」と新しい取り組みを求める通知を出した。

 現在、学校医は小中18校(小12、中6)で計29人いる。(耳鼻科と眼科を含むと37人)。戸ケ崎委員長は今回の対策について、「学校の休業を延期する意見もあるが、その意義は疑問だ。まずは学校を再開して、リスクを最大限抑えることに尽くすべきだと判断した」とした上で「児童・生徒、職員が感染した場合、慌てず落ち着いて対応策をチームで考えたい。各学校に校医がいることはこの際大きな強みだ。学校長と校医が連携する。市教委、学校、校医のチーム力が試されている局面だ」と話している。

 そのほか新たな対策として(1)不織布マスクの徹底(布やウレタンは駄目)(2)手洗いの回数と時間を増やして定期的な手洗いの徹底(3)校舎に入る前の(家庭での)検温結果と健康状態の確認の徹底(4)児童生徒の活動場面の記録(担任教師らがタブレットのカメラを活用する)―など。

 このほか、感染対策を講じてもリスクの高い学習活動は原則行わない、とした。

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