埼玉新聞

 

大学進学率、最高の60% 埼玉県内の国公私立高校の卒業生、県が状況調査 大学数増加や制度変更も影響か

  • 大学進学率が最高の60%

 県教育局は30日、今年3月に県内の国公私立高校202校(全日制・定時制・通信制延べ224校)を卒業した生徒の進路状況調査の速報を発表した。卒業者数は前年度比1545人減の5万5098人。短大などを含む大学進学者は同310人増の3万3440人で、大学進学率は2・2ポイント増の60・7%となり、1979年の調査開始以来最高だった。

 公立高校全日制の卒業者数は3万5927人で大学進学者は1万9002人、進学率は52・9%(前年度比2・0ポイント増)。私立高校全日制の卒業者数は1万8019人で、大学進学者は1万4190人で78・8%(同2・5ポイント増)だった。

 就職者総数は前年比1028人減の6451人で卒業者数に占める割合は11・7%となり、調査開始以来最低値だった。一部の予備校を含む専修学校などへの進学・入学者は358人減の1万2546人。自宅浪人1207人を含む進学準備中の者は653人減の3412人だった。

 同局教育政策課は大学進学の増加について、「卒業者数が減少する一方、大学定員は変わらず、大学数も増加していることが影響した」と説明。また、2021年度に大学入試制度が変更され、従来のセンター試験のうちに進学を希望した人が多かったと指摘し、「昨年調査では浪人する人が大幅に減少したため、(大学に)受かりやすい状況だった」と分析した。

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