埼玉新聞

 

普段使いも!長期保存できる食品に注目集まる 相次ぐ災害被害…埼玉県内の商業施設、防災関連商品を拡充

  • イオンで8月25日から発売された「トップバリュ国産大豆100%絹とうふ」=越谷市

 9月1日の「防災の日」に向け、県内の商業施設などでは防災関連商品の取り扱いを拡充している。7月の伊豆山土砂災害をはじめ台風や豪雨による被害が全国各地で相次ぐ中、日常生活で使う常温保存可能な食品を消費しながら買い足す回転備蓄(ローリングストック)など「普段使い」できる商品に注目が集まっている。

 イオンは8月25日から回転備蓄商品として、常温で120日間保存可能な自社商品「トップバリュ国産大豆100%絹とうふ」(税込み149円)を発売した。光や空気を通さない特殊な紙容器に殺菌加工を施した豆乳を無菌状態で充填(じゅうてん)することで、長期間の常温保存を可能にした。

 その他、賞味期限が10カ月以上あり、加熱調理が不要なコーンフレークなどの食品を回転備蓄商品として取り上げ、県内各店で9月1日から30日まで特設コーナーを設置するなど販売を強化する。担当者は「チラシなどを使って回転備蓄の周知に努めながら、継続的に商品の提案を行っていきたい」と話した。

 そごう大宮(さいたま市大宮区)では1日から7日まで、館内複数の売り場で防災関連商品の特設売り場を設け販売を強化する。コロナ禍で注目されているアウトドア用品としても活用できる、ソーラーパネル搭載で充電機能が付いた「ソーラー多機能ランタン」(同7150円)を主力に、約14種類の商品を取りそろえた。

 ビバホームでも50種類以上のアウトドアレジャー向けの商品を防災用品売り場に並べている。担当者によると、簡易設営テントは避難先施設などでの新型コロナウイルス感染対策として、自治体からの問い合わせもあったという。

 さいたま新都心店(さいたま市浦和区)では、1年ほど前から店内に常設の防災用品売り場を設け、約400種類の商品を展開している。そのうち、プライベートブランド(PB)が約1割を占めており、大雨や暴風から窓を守るプラスチック段ボール製の窓ガラス保護カバー「プラダン窓ガード」(同657円)や、高分子吸水ポリマーが内蔵された「吸水式ふくらむ土のう」(同547円)など、低価格で実用性が高い商品を提案している。

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