【ソウル共同】韓国の尹錫悦大統領は１５日、日本の植民地支配からの解放を記念する「光復節」の政府式典で演説した。「自由が奪われ、貧困と飢餓に苦しむ北の地にわれわれが享受する自由が拡張されなければならない」と述べ、北朝鮮との統一に向けたビジョンを表明。南北当局が緊張緩和や経済協力などを実務レベルで話し合う「対話協議体」の設置を提案した。

　日本については「昨年、１人当たり国民総所得は初めて日本を超えた」などと触れたが、対日関係や歴史問題には言及しなかった。

　光復節の大統領演説で対日関係への考え方が示されないのは異例。対日外交の行方に注目が集まるが、尹氏は大半を統一ビジョンの説明に割いた。