埼玉新聞

 

行方不明者の高齢男性を発見 駅ロータリーで客待ち中のタクシー運転手男性 無線で手配のあった行方不明者と特徴一致 会社の許可を得て交番へ送り届ける 「大事に至る前に発見できて良かった」

  • 行方不明者を発見したとして、熊谷署の笹森幹人署長(左)から感謝状を受け取った大塚弘行さん=5日、熊谷署

    行方不明者を発見したとして、熊谷署の笹森幹人署長(左)から感謝状を受け取った大塚弘行さん=5日、熊谷署

  • 行方不明者を発見したとして、熊谷署の笹森幹人署長(左)から感謝状を受け取った大塚弘行さん=5日、熊谷署

 行方不明者の早期発見、保護に貢献したとして、熊谷署は5日、熊谷構内タクシーの運転手大塚弘行さん(43)に感謝状を贈呈した。大塚さんは「まさか自分が表彰を受けるとは思わなかった。大事に至る前に発見できて良かった」と笑みを浮かべた。

 大塚さんは7月24日午後4時50分ごろ、熊谷市のJR熊谷駅東口ロータリーで客待ちをしていたところ、同日に無線で手配のあった行方不明者と特徴の一致する高齢男性を発見。声をかけ、会社の許可を得て自ら運転するタクシーに乗車させて交番まで送り届けた。

 同署では行方不明事案の早期発見や保護活動を行うため、近隣のバス会社やタクシー協会、ラジオと情報共有を密にする「熊谷警察署行方不明者捜索ネットワーク」を構築している。同日も大塚さんの元には帽子や服装など、行方不明者の情報が無線で入っていた。無線の内容を覚えていた大塚さんが男性を発見し、優しく声をかけて行方不明者と特定した。同署の笹森幹人署長は「捜索ネットワークを構築していた成果。協力に感謝したい」とたたえた。

 大塚さんは感謝状を受け取り、「(行方不明者は)いつ自分の前に来るか分からない。今後も力になれれば」と話していた。

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