埼玉新聞

 

五輪で連覇 体操男子の内村航平さんが小中学生を指導 体操の究極の目的は命を守る能力を身に付けること 「たくさん考え、成長させてくれる競技」

  • 教室で指導する内村航平さん=18日、熊谷市上川上の彩の国くまがやドーム

    教室で指導する内村航平さん=18日、熊谷市上川上の彩の国くまがやドーム

  • 教室で指導する内村航平さん=18日、熊谷市上川上の彩の国くまがやドーム

 現役時代にロンドン、リオデジャネイロの両五輪で、体操男子個人総合を2連覇した内村航平さんを招いた体操イベントが18日、熊谷市上川上の彩の国くまがやドームで開かれた。市内でスタンドアップ体操教室を運営するアスリィと、熊谷スポーツ文化公園が主催。市内外の小中学生計80人が参加した体操教室や、トークショーを行った。

 トークショーでは、教室を体験した子どもや付き添いの保護者らに、内村さんが体操への思いなどを語った。内村さんは、体操が持つ究極の目的は命を守る能力を身に付けることにあると強調。「危険を回避するために、体を回転させたり、跳んだり、何かをつかんだりする。だから、大勢の子どもたちがする習い事になった」と説明した。

 競技の魅力について、内村さんは「普段の生活にはない動きなので、毎日が非日常」と語る。パリ五輪で金3、銅1のメダル4個を獲得した日本男子の活躍には、「体操の価値が上がったと思う。これからも温かく見守っていただければ」と期待。子どもたちに対しては、「技を習得するまでにたくさん考えるから、人として成長させてくれる競技。一部のトップ選手だけではなく、皆さんに長く続けてほしい」と呼びかけた。

 教室では、内村さんが参加者に後転のこつなどを指導。ひねり技をデモンストレーションで披露すると、会場から大きな拍手が起きた。

 深谷市の小学校6年生、北川凌大さん(12)は「技のキレがすごい。教わった通りにしたら、うまくできた」と感激。妹で同3年生の理央さん(9)は、「体操がもっと好きになりそう」とほほ笑んだ。

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