埼玉新聞

 

大河・青天を衝け、伊藤博文役・山崎育三郎さんが役どころ 泥くさくて魅力的「栄一に同じ魂感じたか」

  • 大河ドラマ「青天を衝け」で伊藤博文役を演じる山崎育三郎さん(NHK提供)

 深谷市出身の実業家・渋沢栄一が主人公の大河ドラマ「青天を衝(つ)け」で、伊藤博文役を演じる山崎育三郎さん(35)のオンライン取材会が行われた。山崎さんは「(伊藤博文は)ものすごく苦労していて、泥くさくて男っぽい。今まで演じたことがない魅力的な人物」と役どころを語った。

 長州藩士の伊藤博文は、イギリス公使館焼き打ち事件を起こした攘夷(じょうい)派の志士だったが、井上聞多(馨)と共にロンドンに留学してから一転、開国論者となる。維新後は新政府に出仕し、大蔵少輔として渋沢栄一の上司に。貨幣制度の改革に尽力し、その後は初代内閣総理大臣に就いた。

 山崎さんは大河ドラマ初出演。「ミュージカル出身の僕にとっては、帝国劇場の舞台に立つような憧れのステージ」と喜びを表現する。

 伊藤博文は「今でいうプロデューサーみたいな人」と感じているという。「年上、年下関係なく、人と人のつながりを意識している。フットワークが軽くて、彼がいることで話がまとまることが多い。一方で感情で動いてしまう部分もあったりして、演じていて面白いなと思う」と話した。

 新政府では部下に当たる渋沢栄一について、「同じにおいや魂を感じたのではないか」と考察。「人とのつながりを大切にする人間的な部分や、未遂に終わった横浜焼き打ち事件に加担するなどの攻撃的な部分が栄一にもある。そういった共通点にも引かれたのでは」と分析した。

 渋沢栄一役の吉沢亮さんについては「元々持っている男くささみたいなものが、栄一という人物ににじみ出ている。男から見てもかっこいい」と太鼓判を押す。「実は僕も吉沢君も男4人兄弟という共通点がある。根本的な男っぽさをお互いに持っている気がしていて、信頼して表現をぶつけ合えるのは気持ち良い」と相性の良さを明かした。

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