埼玉新聞

 

パラ「一緒に戦う」と技術者ら 選手支える「装具」ミリ調整

  •  中村ブレイスが手がけた装具を着用するパリ・パラリンピック車いすテニス代表の三木拓也=島根県大田市

     中村ブレイスが手がけた装具を着用するパリ・パラリンピック車いすテニス代表の三木拓也=島根県大田市

  •  中村ブレイスが手がけた装具を着用するパリ・パラリンピック車いすテニス代表の三木拓也=島根県大田市

 パラアスリートを支えるのは、車いすや義足だけではない。選手がより快適に、不安なく動くためにはサポーターなどの「装具」が必需品だ。島根県の義肢装具メーカー「中村ブレイス」は、パリ・パラリンピック車いすテニス代表で同県出身の三木拓也(35)の装具を長年担う。技術者らは「一緒に戦う」とエールを送ってきた。

 三木は高校3年の時、左脚に骨肉腫が見つかり、膝に人工関節を入れることになった。中村ブレイスは、社長中村宣郎さん(47)が当時、装具の担当を務めたことをきっかけに、現在まで左膝を保護するサポーターと、右足の靴に入れるインソールを提供している。

 2010年から三木を担当する製作技術者の寺尾真寿美さん(50)によると、サポーターは通常よりも軽くて長い特注の支柱を脚の側面に付けて膝を固定し、車いすにぶつからないようにする。

 本来、支柱は取り付けのためのカバーで覆うが、試合中の激しい動きで車いすとこすれ、カバーが破れてしまう。

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