親の遺品、売るんだ…珍しい男、高級腕時計を持ち込む 買い取り会社社長、気になって盗品リストを照合…空き巣の被害品と判明 警察に連絡し接客中、警官が取り囲んで男確保 真面目でおとなしそうなのに驚き
2024/09/07/21:47
空き巣の検挙に貢献したとして、埼玉県警川口署は3日、茨城県の買い取り店「おたからや下辺見店」を運営する恵比寿(群馬県)の石川勝美社長(58)に感謝状を贈呈した。同店は預け入れられた被害品の腕時計と盗品リストの番号が一致したため、同署に情報提供し検挙につながった。
7月27日、男が来店し査定のため高級腕時計を預けた。製造番号を照合したところ、11日に川口署管内で発生した空き巣事件の被害品と判明し、江口清美店長(55)が同署に情報提供。29日に再度来店した容疑者に石川社長が対応し、警察官が取り囲んで確保した。 江口店長は「犯人は6月にも『親の遺品』と品物を持ち込んだ。真面目でおとなしそうで、不自然な様子はなかった」と驚きを振り返る。石川社長は「大切な遺品を預けるのは珍しいと思った。検挙されなければさらに被害が生まれ、また当店に持ち込んだと思うので、捕まって良かった」と胸をなで下ろした。
川口署管内の今年1~7月の空き巣被害は前年同期比18件増の40件で、増加傾向にある。担当者は「迅速な通報で検挙につながった」と謝意を示した。