埼玉新聞

 

性被害、望まない妊娠…子へのリスク高まり、さいたま市が情報誌「You&Me(ゆめ)」発行 悩まないで

  • 包括的性教育を特集した情報誌「You&Me~夢~ vol.41」

 さいたま市は、男女共同参画社会情報誌「You&Me(ゆめ)~夢~ vol.41」を発行した。テーマは「知っていますか?今どきの性教育(包括的性教育)」。インターネットや会員制交流サイト(SNS)の広がりにより、子どもが性被害に遭ったり、若年層が望まない妊娠にさらされるリスクが高まっていることから取り上げた。一人で悩まないでと、相談窓口の電話番号も掲載している。

 産婦人科医で埼玉医科大学医療人育成支援センター・地域医学推進センター助教の高橋幸子さんが、「多様性やパートナーとの関係性にも配慮する性教育が、現代の子どもの成長に役立つ」と題して寄稿。情報社会で子どもを守る性教育や、本を活用した家庭での学習も呼び掛けている。

 包括的性教育には、生殖器官や妊娠についての教育だけでなく、性交、避妊、ジェンダー、人権、多様性、人間関係、性暴力の防止なども含まれる。ユネスコの国際セクシュアリティ教育ガイダンスで示され、子どもがきちんとした性教育を受ける権利は基本的人権の一つとされる。市人権政策・男女共同参画課の担当者は「人権問題として、テーマに取り上げた。相談窓口も掲載しているので、活用してほしい」と呼び掛けている。

 「にんしんSOS埼玉」(電話050・3134・3100、午後4時~同11時)、「なんでも若者相談窓口」(電話048・829・7064、午前9時~午後8時)、「女性のための心の健康相談」(電話048・711・5739、午後1時半~同4時15分)などの相談窓口を記載している。

 同情報誌は、各区の情報公開コーナーや図書館、公民館などの公共施設で配布し、市のホームページでも閲覧できる。

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