埼玉新聞

 

長寿の秘訣は大きい声 さいたま市の110歳女性 市長が祝福 電気店営み、80歳から詩吟始める

  • 歓談する佐藤艶子さん(右)と清水勇人市長=さいたま市大宮区

    歓談する佐藤艶子さん(右)と清水勇人市長=さいたま市大宮区

  • 歓談する佐藤艶子さん(右)と清水勇人市長=さいたま市大宮区

 敬老の日を前に、埼玉県さいたま市の清水勇人市長は13日、今年110歳を迎えた大宮区の佐藤艶子さんを訪問し、長寿を祝った。清水市長がお祝い状と花束を贈呈し、大宮区の飯島光博区長が記念品の岩槻木目込み人形を手渡した。佐藤さんは「市長さんにお会いできるなんて、本当にありがたいこと」と喜んだ。

 佐藤さんは1914年4月9日、群馬県勢多郡(現前橋市)で生まれた。20歳で結婚し、翌年に長男信雄さんを出産した。1935年ごろ、さいたま市に転入し、電気店を営んでいた。80歳ごろから詩吟を始め、町内老人会で披露している。「大きい声を出しているのが長寿の秘訣(ひけつ)」と佐藤さんは語る。子ども7人、孫12人、ひ孫15人に恵まれ、自宅で長男家族と暮らす。

 清水市長が「艶子さんは、すごくお元気でいらっしゃいますね。声もすごく通って、はきはきされていますね」と声をかけると「市長さんや皆さんのパワーいただいてます。頑張ります。何しろもう数えきれない年ですからね」と笑い、場を和ませた。

 信雄さんが「補聴器をしてないんですよ」と話すと「年だから耳はかすかに聞こえてるくらいだけど、市長さんの声はよく聞こえてますよ」とちゃめっ気たっぷりに話した。市長から「艶子さんは大宮区でも一番の長寿で、さいたま市全体の135万人でも一番ですよ」と教えられると「私は年取ったつもりはないんだけどね。影武者でもいるんじゃないかしら。大宮区で一番なんてこんな幸せはありません」と笑顔を見せた。

 市では、市内に引き続き6カ月以上居住し、住民基本台帳に記録されている満75歳以上の5年ごとと100歳以上の高齢者に、敬老祝い金を贈呈している。

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