埼玉新聞

 

<新型コロナ>あす緩和実験、埼玉・上尾で 認証50店、接種の有無で店内エリア分け「差別ないように」

  • 酒類提供を技術実証 22日から上尾市内、接種有無で店区分

 県は19日、新型コロナウイルス対策と経済活動の両立を目指し国と共同で行う「ワクチン/検査パッケージ」技術実証の詳細を発表した。期間は22~31日で、上尾市内の彩の国「新しい生活様式」安心宣言飲食店+(プラス)認証店50店舗で実施される予定。

 技術実証では、2回のコロナワクチン接種済証などの証明書を提示すれば、対象店舗の営業終了時間まで人数や酒類提供時間などの制限を受けずに飲食することができる。対象の店舗では店内をワクチン接種の有無によりエリア分けし、証明書を提示できない客は非接種エリアを利用する。

 対象店舗の募集期間は19日までで、県産業労働政策課は参加状況について21日までに県のホームページなどで公表するとしている。また、目印として対象店舗であることを示すのぼりが設置される。対象店には協力費として、1店舗当たり日額3万円が支給される。

 県は技術実証に当たり、ワクチン接種の有無による「差別を助長しない方策を模索する」としており、対策として非接種者のためのエリアを分けた。担当者は「複数人のグループで1人だけ証明書を持っていない場合、1人だけ非接種エリアに通すか、全員を非接種エリアに案内する対応も考えられる」と話す。

 また、証明書はPCR検査や抗体検査の結果による陰性証明も含まれるが、県診療・検査医療機関における無料の検査は症状がある人が対象。陰性証明は検査機関が発行しているなど、医師や病院が有効と認めた検査結果である必要があり、インターネットで購入できる抗原検査キットなどの結果は証明書に使えない場合も考えられる。

 県の担当者は「技術実証への参加を想定しているのはワクチンを受けた人がメイン」と話し、利用できる陰性証明の一覧などの資料は用意していないとした。

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