熊谷市のアパート一室で住人の無職の女性（27）が殺害された事件で、殺人容疑で逮捕された知人で派遣社員の男（32）＝東京都東村山市＝が、事件のあった9月3日ごろに女性の部屋を訪れたと認める供述をしていることが22日、捜査関係者への取材で分かった。一方、殺害への関与については「殺していない」と否認しているという。女性は9月3日午後に死亡したとみられる。

　県警熊谷署捜査本部によると、男は事件の当日にレンタカーを借りており、その車が女性方付近に駐車されていたことが確認されている。2人は今年に入ってからSNSを通じた知人関係で、男は女性に会う目的でレンタカーを借りて現場近くまで向かったとみられる。

　捜査関係者によると、2人は初対面ではなく、男は事件の前に何度か会ったことがあるとも供述しているという。

　これまでの調べで、室内に荒らされたり、争ったような形跡はなかったものの、捜査本部は男が女性方を訪れた際、何らかの方法で首を圧迫して殺害したとみて、動機や経緯を慎重に調べている。

　県警は22日、男をさいたま地検に送検した。