東京電力福島第1原発2号機の溶融核燃料(デブリ)の試験的取り出しが採取装置の不具合で中断している問題で、東電は23日、原子炉格納容器内に挿入している装置を引き抜く作業を開始した。4日程度かけて格納容器外の収納箱に戻した後、装置のカメラが遠隔操作室に映像を送信できなくなった原因を調べる。
東電によると、採取装置は伸縮式の釣りざおのような構造。23日は装置を約3・5メートル引き戻した。
試験的取り出しは、準備段階での単純ミスで仕切り直しを余儀なくされ、10日に着手。装置先端の爪でデブリをつかむ予定だったが、装置にあるカメラ4台のうち2台から映像が送れなくなった。