フグの季節の到来を告げる「初競り」が26日未明、日本有数の取扱量を誇る山口県下関市の南風泊仮設市場であり、天然のトラフグ計約250キロが競り落とされた。1キロ当たりの最高値は昨年を3千円下回る1万9千円だった。養殖は、残暑の影響で水温が下がらずフグの成育が遅れているため、出荷がなかった。
午前3時20分ごろ、開始を告げるベルが鳴ると、箱詰めされたフグを前に、競り人が「ええか、ええか」という威勢のいいかけ声を上げ、筒状の黒い袋の中で仲買人と指を握り合って値段を決める独特の「袋競り」が行われた。競り落とされたフグは、東京や大阪などに出荷される。