珍しい!平地の3県境 初代は盗難被害に…人気高い3境界プレート、埼玉・加須などの2市1町が改めて設置
2021/10/30/00:00
本県加須市をはじめ、栃木県栃木市、群馬県板倉町の2市1町が接する「3県境」で29日、3県境のプレートを改めて設置するお披露目式が開かれた。盗難などの被害が相次いだ同所のプレート。今回は持ち去られないような構造にしたほか、防犯カメラを設置した。式典には、大橋良一加須市長と大川秀子栃木市長、栗原実板倉町長らが出席。3氏がコンクリート杭にプレートを置くと、関係者から拍手が湧き上がった。
3県境プレートは丸型の真ちゅう製で直径8センチ。同所の緯度と経度、加須市、栃木市、板倉町の名前がそれぞれ入っている。2016年3月に設置した初代プレートが今年8月、盗難被害に遭い、最初の設置に関わった測量用材総合メーカー「カクマル」(本社・福岡市)と栃木市の藤成測量が今回、無償で設置した。形状、サイズとも先代と変わらないものの、強く固定するなど構造を変えたという。
全国には40カ所以上の3県境があるが、平地の3県境は大変珍しく、3県を3歩で行けることで「観光スポット」として高い人気を得ている。しかし、人気を反映してか、昨年6月には記念スタンプがなくなり、今年8月には3県境プレートが持ち去られていた。
警察に被害届を出す一方、2市1町で再設置を検討していたところ、3県境プレートを最初に製造した両業者が無償で設置協力してくれることになった。大橋市長は「3県境は渡良瀬遊水地の近くにあり、人気が高く、多くの人が訪れている。3境界プレートも人気があるので、レプリカを作って活用したらどうかという案も出ている」と紹介した。
2市1町は、3県境プレートの再設置を機に、さらに関係を深めることを確認した。