埼玉新聞

 

<衆院選>与党優位も接戦区多く流動的 7区は激戦の様相 一騎打ちの10区、12区は競り合い

  • 2021年衆院選・埼玉小選挙区の党派別立候補者数=19日現在

 第49回衆院選は31日、投開票を迎える。新型コロナウイルス対策や経済・雇用対策、約9年に及んだ安倍、菅政権の実績などが問われている。県内15小選挙区には前回より10人少ない44人(うち女性8人)が立候補。1996年に現在の小選挙区比例代表並立制が導入されて以降、過去最少の立候補者数となった。2017年10月の前回総選挙で13議席を得た自民が勢力を維持できるか、共闘を進める立民、共産ほか日本維新の会、国民民主ら野党が切り崩せるかが焦点となる。各陣営は、まだ投票先を決めていない無党派層などから支持を得ようと、最後のアピールを展開する。

 県内15小選挙区で自民は全選挙区15人、立民は11人、共産は6人、日本維新の会は4人、国民民主2人、N党1人、無所属5人が立候補した。

 県内15小選挙区の過去3回の結果(議席数)を振り返ると、12年12月の第46回が自民13、旧民主1、無所属1。14年12月の第47回が自民12、旧民主2、無所属1、17年10月の前回第48回が自民13(追加公認含む)、旧立民1、希望1。

 共同通信社などの調査では与党が優位に立つが、接戦の選挙区も多く流動的な情勢。共闘を進める立民、共産などの野党がどこまで食い込めるかが注目される。

 県内の終盤情勢では、特に自民新人と立民前職、維新新人の3氏が立候補した7区(川越市、富士見市など)が激戦の様相。自民新人と立民元職が出馬した10区(東松山市、坂戸市、鶴ケ島市など)、自民と立民のいずれも前職2氏が出馬した12区(熊谷市の一部、行田市、加須市など)の2選挙区では与野党による一騎打ちとなっており、各陣営が競り合っている。

 前回の県内小選挙区の投票率は51・44%。台風に伴う荒天だった影響もあり、総選挙としては過去最低となった。

 一方、選挙権年齢が18歳以上に引き下げられてから初めて行われた前回衆院選の県内18歳、19歳の小選挙区投票率は全国平均(40・49%)を上回る42・71%。今月20日に始まった期日前投票はきょう30日まで行われている。

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