埼玉新聞

 

埼玉3市長選まとめ 熊谷市長に小林哲也氏 越谷は福田晃氏が初当選 ふじみ野、現職の高畑博氏が4選

  • 4選を決めて支援者らとともに万歳三唱する高畑博氏(中央)=1日午前0時すぎ、ふじみ野市上福岡1丁目の選挙事務所

  • 小林哲也氏

  • 福田晃氏

■3期12年間の実績強調/ふじみ野市長選

 任期満了に伴うふじみ野市長選は31日投開票が行われ、即日開票の結果、現職で無所属の高畑博氏(60)=3期、自民、立民、公明、連合埼玉推薦=が無所属で元市議の新人谷新一氏(62)を破り、4選を果たした。

 コロナ感染症の対策強化が求められる中、行財政改革と学校やスポーツ施設の改修などに取り組んだ高畑市政の3期12年間の評価と多選の是非、市政運営の透明性の確保、コロナ禍で失われた地域コミュニティーの再生などコロナ後に向けたまちづくりのビジョンなどが問われた。

 高畑氏は保守系市議らの支援を受け、つじ演説を重ねる選挙戦を展開。「厳しい財政事情を改善し、清掃センターの建設や保育施設の増設に取り組んだ」などと実績を強調するとともに、「コロナに打ち勝ち、地域コミュニティーを再生したい」などと訴え、幅広い層から支持を集めた。

■新人同士、激戦の末破る/熊谷市長選

 任期満了に伴う熊谷市長選は31日に投開票され、いずれも無所属新人で元県議の小林哲也氏(62)=自民、公明推薦=が元市議の閑野高広氏(46)を破り、初当選した。

 小林氏は現職の富岡清市長の前に旧熊谷市長を4期務めた故小林一夫氏の長男。2003年の県議選で当選し、5期18年務め、議長なども歴任した。父親が建設に尽力した県営熊谷ラグビー場の改修などにも力を注いだ。今年6月に市長選への出馬を表明し、県議を辞職した。

 選挙戦では実績をはじめ、県や国とのパイプを強調。立民や共産の「野党共闘」を批判しつつ、熊谷までの高速道路の延伸など、インフラ整備を公約に掲げた。

 初当選を果たした小林氏は「熊谷を発展させ、約束してきた熊谷を元気にすることを実現していきたい」と喜びを語った。

■4新人の争い制す/越谷市長選

 任期満了に伴う越谷市長選は31日投開票され、新人で元市議の福田晃氏(46)=無所属=が初当選を果たした。現職の高橋努氏(78)の引退により、いずれも無所属で元市議の服部正一氏(56)=自民推薦、元市議の松島孝夫氏(45)、会社経営の田中利昌氏(40)の新人同士の戦いとなった選挙戦。現市政の継承と発展を訴えた福田氏が接戦を制した。

 福田氏はIT会社員などを経て、2011年の市議選で初当選し、以来3期10年市議を務めた。当選の報に同市北越谷の福田氏の事務所は歓喜に沸いた。福田氏は「住んでみたい、住んで良かった、住み続けたいと思ってもらえるような越谷にしていきたい」と抱負を述べた。

 選挙戦で福田氏は政党推薦を受けず、政党色を薄めたことで幅広い層の市民から支持を得た。高橋市政の継承と発展を強調し、小学校の少人数学級の早期実現や災害対策、交通不便地域の解消などの政策を掲げた。

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