埼玉新聞

 

地域に根差した温かいパン店に スーパー内に障害者支援事業所 埼玉・白岡市の「ベルク白岡上野田店」にオープン アップルシナモンロールや塩バターパンなど約50種のパンを店内で調理

  • 焼きたてのパンが並ぶ「いるたこっこ」=白岡市上野田

    焼きたてのパンが並ぶ「いるたこっこ」=白岡市上野田

  • 焼きたてのパンが並ぶ「いるたこっこ」=白岡市上野田

 社会福祉法人邑元(ゆうげん)会(深谷市、藤間憲一理事長)が運営する焼きたてパン店「いるたこっこ」が18日、白岡市上野田のスーパー「ベルク白岡上野田店」にオープンした。障害者を受け入れ、地域に根差した温かいパン店を目指す。

 邑元会はさいたま市と志木市で障害者が働くパン店を運営しており、そのノウハウを生かした。スーパー内に障害者支援事業所が出店するのは珍しいという。相浦卓也副理事長は「さまざまな商品を販売するスーパーの中で、障害のある人が作るパンを販売する意義は大きい。工賃の向上にもつながる」と期待を寄せる。

 店名の「いるたこっこ」はフィンランド語で夕暮れ時のたき火を意味し、みんなが暖をとれる場所になるよう願いを込めた。障害者が働きやすいよう、作業手順を写真付きで示した説明書きを掲示。今後、邑元会が市内で運営する事業所「しらおか・ぷらっと」の利用者を10人ほど受け入れる予定だ。

 現在は事業所の職員15人がアップルシナモンロールや塩バターパンなど約50種のパンを店内で調理している。店長の原萌恵さん(31)は「地域の皆さんに受け入れてもらえるよう、みんなでおいしいパンを提供していきたい」と意気込みを語った。

 年中無休で、営業時間は午前9時~午後8時。

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