埼玉新聞

 

秩父夜祭に立つ大きな絹市、コロナ禍に対応 時期ずらし2年ぶり開催実現、着物姿で市を楽しむ買い物客らも

  • 着物姿で絹市を楽しむ買い物客=13日午前11時ごろ、秩父市番場町

 秩父市番場町の買継商通りと黒門通りで13日、「秩父絹市」が行われた。例年、秩父夜祭(12月2、3日)に合わせ「秩父夜祭絹市」が実施されているが、昨年はコロナ禍の影響で中止になった。今年は開催時期をずらすことで人流を抑制し、2年ぶりに開催が実現した。

 秩父夜祭絹市は、地域の絹産業の振興を図ることが目的。かつて絹産業は秩父の主要産業で、秩父夜祭では大きな絹市も立ち、年間最大の絹取引が行われていた。現在も伝統を継承する織元が市内で生産を続けており、2016年から絹市が実施されている。

 会場内には秩父を代表する絹織物「秩父銘仙」をはじめ、工芸品、地場産品などの展示・販売店が軒を連ね、商店街に活気があふれていた。秩父銘仙や着物を着用して訪れる人も多く見られた。

 主催の市産業支援課は「今後もコロナ禍の状況に対応しつつ、時期を分散しながら絹市を開催していきたい」としている。

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