埼玉新聞

 

ハンブレッダーズ・ムツムロ「ライブハウスで学んだのは…」初武道館、青春の高揚と焦燥

  •  「ハンブレッダーズ」のムツムロアキラ=東京都千代田区の日本武道館

     「ハンブレッダーズ」のムツムロアキラ=東京都千代田区の日本武道館

  •  学校の体育館のようなステージセットで演奏する「ハンブレッダーズ」=東京都千代田区の日本武道館

     学校の体育館のようなステージセットで演奏する「ハンブレッダーズ」=東京都千代田区の日本武道館

  •  「ハンブレッダーズ」のムツムロアキラ=東京都千代田区の日本武道館
  •  学校の体育館のようなステージセットで演奏する「ハンブレッダーズ」=東京都千代田区の日本武道館

 大阪出身の4人組ロックバンド「ハンブレッダーズ」が、初めての東京・日本武道館公演「放課後Bタイム」を開催した。約9千人の観客を前に「DAY DREAM BEAT」「ワールドイズマイン」など、青春の高揚感やもどかしさを込めた全25曲を、疾走感あふれる演奏で届けた。

 ボーカルのムツムロアキラは「僕たちは10代の頃からカリスマ性があふれて、すぐ売れたバンドではない。でも続けてきたからこうして歌える」と熱っぽく語りかけた。

 高校時代、アニメ「けいおん!」に触発されたムツムロがドラムの木島と結成し、間もなく15周年。武道館公演のタイトルは「けいおん!」の主人公のバンド「放課後ティータイム」にちなむ。

 インディーズ活動を経て2020年にデビュー。初の武道館を喜びつつ「僕たちはラッキーでここに立っている」とムツムロはかみしめるように語った。「ライブハウスで学んだのは、売れてなくても日の目を見なくても、いいミュージシャンはいるということ」

 夢がかなわなかった人、挫折した人、傷を抱えたままの人。ハンブレッダーズの音楽には自分たちだけではなく、誰かの思いも息づく。「声なき人の声を代弁するのがロックバンドの資格だと思います」。ムツムロの宣言は温かく、力強かった。

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