トレエン斎藤、六角精児に“先輩風” 森公美子はフライングの思い出語る ミュージカル「レ・ミゼラブル」制作発表
12月に開幕するミュージカル「レ・ミゼラブル」の制作発表記者会見が東京・有楽町の帝国劇場で開かれ、子役も含め計84人のキャストが勢ぞろいした。主人公ジャン・バルジャン役のトリプルキャストの1人、吉原光夫は「演じるたびにつらくて苦しい思いをする。大変だけど大好きな作品です」と思いを語った。
フランスの作家ユゴーの大河小説をロンドンでミュージカル化。日本では1987年に帝国劇場で初演され、現在までに3459回上演された。
パリの街であくどい商売を営むテナルディエ夫妻の妻を演じる3人のうち、森公美子は97年から同役で出演し続けている。「前回で引退だと思ったら、また(オーディションに)受かってしまった」と苦笑した。
夫を演じるのはお笑いコンビ「トレンディエンジェル」の斎藤司、俳優の六角精児ら4人。斎藤は「気付けば3度目の出演。後輩2人をしっかり指導したい」と、2度目の出演となる六角らに“先輩風”を吹かせた。六角らに「手本を示す」ため「横隔膜を4枚増やした」と真顔で言い切り、報道陣を戸惑わせた。
六角は「前回は(新型コロナウイルス禍による公演中止などで)あまりステージに立てず、正直何をやっていたか記憶がない」と悔しさをにじませた。リベンジとなる今回は「個人的にも、お客様の記憶にも残る舞台にしたいという思いで、斎藤さんについていく」と“先輩”へのリスペクトを示した。
帝国劇場は建て替えのため、来年2月で休館となる。現在の建物での思い出を問われた吉原は「ステージに立つと宇宙にのみ込まれたように広大で、先が見えなくなるのが怖かった」と告白。「ずっと『嫌いな劇場』だと思ってきたけど、今回は仲直りをして、楽しく終えたい」と、複雑な思いをにじませた。
森はミュージカル「イーストウィックの魔女たち」で客席上をフライングしたことが記憶に残っているという。「私のために4千万円かけて天井を補強した。飛んでいる最中に高度が下がる演出があって、お客さんが本当に落ちてくると思って悲鳴を上げた」と驚きのエピソードを披露した。
東京公演は12月16日~来年2月7日。その後の公演予定は次の通り。3月2日~28日大阪・梅田芸術劇場、4月6日~30日福岡・博多座、5月9日~15日長野・まつもと市民芸術館、25日~6月2日北海道・札幌文化芸術劇場hitaru、12日~16日群馬・高崎芸術劇場。