母娘が恐怖…寝ていた深夜、20歳らが襲ってカード強奪 さらに公衆トイレにいた男、カードで買った指輪を受け取り逮捕…飲食店へ運んでいた ホテルを転々としていた無職34歳
9月18日未明、さいたま市西区の住宅に男らが押し入った強盗致傷事件で、被害品のクレジットカードを使用してだまし取った指輪を運搬したとして、県警捜査1課と大宮西署は17日、盗品等運搬の疑いで、住居不定、無職の男(34)を逮捕した。この事件の逮捕者は6人目。
県警は既に、被害品のクレジットカードを回収し、春日部市内のディスカウントストアで使用して指輪をだまし取ったなどして、大学生の男を逮捕、再逮捕している。男も回収役とみられ、スマホには秘匿性の高い通信アプリがインストールされており、指示役から指示を受けた可能性が高いとみられる。
逮捕容疑は氏名不詳の者から依頼を受け、9月18日、さいたま市南区文蔵4丁目の公園の公衆トイレで、被害品のクレジットカードを使用してだまし取った指輪2個(売価合計2万8380円)を男から受け取り、同区南浦和2丁目の飲食店まで徒歩で運んだ疑い。黙秘しているという。
男は都内などのビジネスホテルを転々としていることも判明。県警は匿名・流動型犯罪グループによる犯罪で、男が回収役を複数回担っていた可能性があるとみて捜査を進める。
また、さいたま地検は18日までに、この事件に実行役として関与した建設作業員の男(26)=川崎市、会社員の男(34)=東京都江東区、配送業の男(20)=川崎市、会社員の男(25)=神奈川県綾瀬市=の4容疑者を住居侵入と強盗致傷の罪で起訴した。同事件の実行役4人全員が起訴された。いずれも裁判員裁判で審理される。
■現金も引き出そうとしていた(以下、大学生逮捕記事)
さいたま市西区の住宅に9月、男らが押し入った強盗致傷事件で、奪われたクレジットカードを使用して物品を購入したとして、県警捜査1課と大宮西署は10日、詐欺の疑いで春日部市大沼4丁目、大学生の男(21)を再逮捕した。男は闇バイトに応募して犯行に関与しており、県警は指示役を含めて他にも複数の共犯者が関与した匿名・流動型犯罪グループによる犯行とみて捜査している。
再逮捕容疑は9月18日午前4時過ぎ、春日部市のディスカウント店で、さいたま市西区の強盗致傷事件で奪われたクレジットカードを店員に示して貴金属の指輪2個(計2万8380円相当)を購入した疑い。容疑を認める供述をしているという。
男は同じ事件で盗まれた別のクレジットカードを使い、東京都内のコンビニエンスストアのATMで現金を引き出そうとしたとして、窃盗未遂の疑いで逮捕されていた。
同課によると、実行役4人が逮捕された西区の事件では、現金のほか財布など115点が奪われており、男は秘匿性の高い通信アプリで指示役からの指示を受けて、現金など大半の盗品を受け取っていた。男の関係先からは被害品の一部が押収されているという。捜査関係者によると、男への報酬の支払いはなかった。
県警は男が盗品を運搬した可能性も視野に、関東で相次いでいる強盗事件との関連を慎重に捜査している。
■寝ていた母娘、襲撃され恐怖(以下、初報記事)
9月18日午前1時ごろ、さいたま市西区指扇の一戸建て住宅に男3人が侵入し、同所に住む母娘を粘着テープのような物で縛り、財布などを奪い逃走した。県警は強盗事件として捜査している。
大宮西署によると、男らは住宅の勝手口の窓を割って家屋内に侵入。この家に住み就寝中だった80代母親と娘の60代女性に対して「金目の物を出せ」と脅迫して、粘着テープのような物で縛った上で、家屋内を物色し、財布などを奪い逃走した。女性2人にけがはなかった。
女性らは自力でテープを解き、近隣住民の女性に助けを求め、応じた近隣住民の女性が「泥棒に入られたから110番してほしいと頼まれた」と110番した。
男らはいずれも20代くらいで身長165~170センチ、黒色ニット帽をかぶっており、3人のうち2人はそれぞれ赤色トレーナーと緑色のトレーナーを着ていたという。