埼玉新聞

 

メークの楽しさ自分の手で 盲学校で挑戦、自信後押し

  •  資生堂のメーク講座を受講する塙保己一学園の生徒=9月、埼玉県川越市(資生堂提供)

     資生堂のメーク講座を受講する塙保己一学園の生徒=9月、埼玉県川越市(資生堂提供)

  •  資生堂のメーク講座を受講する塙保己一学園の生徒=9月、埼玉県川越市(資生堂提供)

 化粧品大手が視覚に障害のある人にもメークを楽しんでもらおうと、活動の輪を広げている。資生堂は、眉や唇の形に沿って自分の手指を当てて「ガイドライン」にして、はみ出さないよう描く化粧法を開発。盲学校で体験会を開いている。ポーラも「鏡を使わないメークレッスン」を続けており、鏡が見えづらく仕上がりに不安がある人でも自信を持って笑顔になれるよう後押しする。

 「社会に出ても好まれる口紅がいい」。生徒がイメージを伝えると、講師が尋ねる。「春の桜のような色か、ハイヒールの似合う女性のような色かどちらがいい?」

 資生堂が9月に埼玉県立盲学校「塙保己一学園」の高等部で開いた体験会。来春に就職や進学を控えた3年生の男女10人がメークに挑戦した。ピンクとローズ系の口紅で迷った女子生徒は、優しいピンク色を選んだ。手の指で唇の輪郭を押さえながら、口角から中心へと色を塗っていく。

 2019年から主に中高年の女性向けに開いてきたが、今秋は盲学校にも広げた。

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