政府の地震調査委員会委員長を務める平田直東京大名誉教授は22日、新潟市で開催された日本地震学会で講演した。8月に初めて発表された南海トラフ地震臨時情報(巨大地震注意)に関し「社会がどのように理解したのか、調査や議論が必要だ」と指摘し、発表の効果を検証する重要性を強調した。
講演では、2019年に臨時情報の仕組みが導入された経緯に触れ「国は地震予知をやらないことになった。防災対応などを自分で決めなければならなくなったことが重要な点だ」と述べた。
平田氏は、気象庁の評価検討会の会長も務め、臨時情報発表の判断に関わった。