埼玉新聞

 

感動して涙…三善英史さん、埼玉・東秩父村の特養でリサイタル 入所者の女性「紅白歌手に会えて最高」

  • 入所者の前で歌う三善さん(同施設提供)

 東秩父村にある特別養護老人ホームつきがわ(中村典雄理事長)は、コロナ禍でも楽しみを提供したいと、歌手の三善英史さんを招きリサイタルを開いた。入所者や職員のほか、地域住民25人を含む約150人がプロの歌声に酔いしれた。

 新型コロナウイルス感染症対策として観客を少人数に抑えたため、所内では1日に5回のステージを行った。地域住民が集った5回目のステージで三善さんは、1972年のヒット曲「雨」をはじめ、アンコール曲を含む5曲を歌い上げた。曲の合間にはコロナ禍での歌手活動のことや自身の母親の介護のことなど、さまざまなことを話題にし、時には笑いを取りながら場を盛り上げた。観客の中には三善さんの名前入りのうちわを持ち、左右に体を揺らしながら声援を送る人もいた。

 涙を流して聴いていた入所者の山下貞子さん(92)は、三善さんの曲を聴きながら散歩をするなどして曲を覚えてきた。「三善さんをデビューの頃から知っています。若い時と変わらない若々しい姿でした」と感動した様子。堀田レイ子さん(90)は「紅白歌合戦に出ていた歌手に会えて最高でした」などと興奮気味に話していた。

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