家出の息子、将来に不安 母の背中刺し殺害…刑務所で人生リセットしたい 弁護側、うつ病状態と説明/地裁
2021/12/11/00:00
自宅で3月、母親を刺して殺害したとして、殺人の罪に問われた、さいたま市桜区白鍬、無職の息子(24)の裁判員裁判の初公判が10日、さいたま地裁(田尻克己裁判長)で開かれた。息子は「間違いありません」と起訴内容を認めた。
冒頭陳述で検察側は、家出した息子が将来に対する不安を募らせ、「刑務所に入って人生をリセットしたいと考えた。以前から嫌いだった母親の殺害を考えるようになった」と指摘。約2カ月後に帰宅すると、母親が警察に電話している隙に、「台所から包丁を持ち出し、背中などを複数回にわたり、突き刺したり、切りつけたりした」と述べた。
弁護側は、息子が犯行時、うつ病状態だったと説明。「意思決定への非難の程度を考慮してほしい」とした。
起訴状などによると、息子は3月15日午前10時19分ごろ、自宅で母親=当時(45)=の背部を包丁で突き刺すなどして失血死させたとされる。