埼玉新聞

 

<川口いじめ>発言ない…会話の音声データ見つかる 武南署の文書に話したと記録の弁護士、不在を立証

  • 被害少年の母親・森田志歩さん(左)

 川口市立中学校で2015~16年に起きたいじめの損害賠償請求訴訟を巡り、虚偽の文書を作成したとして虚偽文書作成などの疑いで当時の武南署員や校長ら3人が刑事告発され不起訴となった問題で、被害少年(19)の母親森田志歩さんが10日、市内で会見し、さいたま地検の処分を不服として検察審査会に申し立てる意向を明らかにした。

 武南署の書面は、いじめ問題について学校や警察、被害者ら関係者が16年12月21日に学校内で開いたカンファレンスで、同席していない原告側弁護士が「警察の言うことは正しい」などと話した、と記録されていた。

 森田さんによると、告発を受けた後の地検の捜査の中でカンファレンスの会話を録音した音声データが見つかり、弁護士の不在は立証されたという。

 この弁護士2人の「私たちは出席していないし発言もしていない」とする上申書が地検に提出されている。

 森田さんは「社会正義と言う観点から見ても、不起訴ということは許されないと思う」と話した。

ツイート シェア シェア