埼玉新聞

 

吉沢亮さん登場で万雷の拍手、深谷で「青天を衝け」名場面たどる 栄一ひ孫「ひいおじいちゃんありがとう」

  • コンサートの一場面、トークに応じる渋沢栄一役の吉沢亮さん

 放送中のNHK大河ドラマ「青天を衝(つ)け」の主人公、深谷市出身の実業家、渋沢栄一を演じる俳優吉沢亮さんがゲスト出演し、選び抜かれたドラマの名場面を名曲と共に振り返る「名曲でたどる『青天を衝け』の世界~渋沢栄一ゆかりの地からコンサート」が深谷市本住町の市民文化会館大ホールで開催された。

 NHKさいたま放送局、深谷市など主催。栄一のひ孫でNHK交響楽団正指揮者の尾高忠明さんらが指揮。トークも交えながら「青天を衝け」メインテーマやドラマで流れた曲、栄一と同じ時代のクラシックの名曲を東京フィルハーモニー交響楽団などが演奏した。

 「青天を衝け紀行」のBGMを演奏した市立常盤小学校鼓笛隊の6年生も練習成果を披露。リコーダーを担当した三宅晴菜さんは「たくさん練習して成果が発揮できたので演奏は満点です」とほほ笑んだ。

 ドラマのオープニング曲に合わせて舞台中央にふすまが現れ吉沢さんが登場すると、会場は万雷の拍手に包まれた。「とても楽しみにしていた。登場が北大路欣也さん演じる徳川家康みたいになった」と笑い交じりで話していた。

 吉沢さんは徳川慶喜を演じる草彅剛さんについて「草彅さんでしかできない魅力的な慶喜がずっと目の前にいた」と振り返った。この後、慶喜が大政奉還を幕臣たちに宣言するシーンが映し出された。

 演奏後、尾高さんは「客席からの熱が渋沢栄一を支えているとすごく感じられて、うれしかった。ひいおじいちゃん、ありがとうございます」と話すと、さらに大きな拍手がステージに送られた。

 高校1年の鵜養理紗さん(16)は「曲が盛り上げてドラマの内容がよく分かりました」、祖母の美津子さん(71)も「(栄一役の)吉沢さんは役に成り切って真剣に取り組み、徐々に貫禄も出てきましたね」とドラマを振り返った。欠かさず見ている東京都町田市の40代石川美晴さんも「ドラマから渋沢栄一を知る楽しさがありますね」と話していた。

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