環境省は29日、新潟県佐渡市で生まれた国の特別天然記念物トキ16羽を中国に引き渡すことを確認する署名式を同市で開いた。中国の代表団が参加した。日中の覚書で、中国から譲り受けたトキを親に持つ子の約半数は返すと決めている。引き渡しは2016年以来8年ぶり。
16羽は佐渡トキ保護センター(佐渡市)で検疫を実施し、30日夜に同市を離れる。31日に羽田空港から北京へ移送される。
環境省の担当者は「トキの保護事業を通じ、両国の絆が深まることを祈念する」とあいさつ。中国側代表団の担当者は「日本でのトキの順調な繁殖技術の発展と、両国の協力のたまものだ」と話した。