人気商品はミネストローネ コロナ禍で来店客減少…売り上げ落とした浦和のイタリア料理店、県産食材店に
飲食店を小売店に事業転換させた県産食材のセレクトショップ「ECCOLA」(エッコラ)が24日、さいたま市浦和区にオープンした。県内の事業者が生産した野菜やチーズ、生ハム、ビール、ワインなど200種類以上の商品を取りそろえ、埼玉の食の魅力を再認識できる地産地消店を目指す。
同店は同所で25年続き、地域住民に愛されてきたイタリア料理店「Diavola浦和店」を改装して開店。運営会社ノースコーポレーションの北康信代表取締役によると、同店は新型コロナウイルス感染拡大による外出自粛や営業時間の短縮によって来店客が減少し、大きく売り上げを落とした。
そこで「新たな収益源確保と地元生産者が作った食材の販売機会創出を両立させたかった」と、経済産業省の事業再構築補助金を活用。店舗を飲食店から小売店「ECCOLA」として事業転換しリニューアルした。飲食店の売り上げ落ち込みに比例して出荷が減り、同じく苦境に立たされた生産者にとってもメリットがある。
取り扱う商品で人気なのは、さいたま市内の若手農家によるヨーロッパ野菜生産団体、さいたまヨーロッパ野菜研究所(さいたま市)の「さいたま市産ヨーロッパ野菜のミネストローネ」(税込み600円)。具だくさんでうま味が強いのが特徴で、規格外品を活用することで食材ロス解消にも一役買っている。
その他、秩父やまなみチーズ工房(秩父市)や武州和牛協同組合(本庄市)の乳製品や牛肉加工品、兎田ワイナリー(秩父市)やコエドブルワリー(川越市)のワイン、ビールに加え、「Diavola浦和店」のメニューだった各種ピザも焼きたてで提供する。
北代表取締役は「埼玉食文化のショーケースのような店になった。県産食材を県内外の多くの方に知ってもらうため季節に合わせた商品販売や催事など、やりたいことはたくさんある」と期待を膨らませた。
JR浦和駅徒歩3分。さいたま市浦和区仲町1の5の15。営業時間は午前11時~午後8時。年末年始は31日が午後5時まで、元日は休み。
問い合わせは、同店(電話048・824・1511)へ。