大絵馬を奉納、白岡高生が白岡八幡神社に 朝7時から夜8時まで制作奮闘も「良い新年を迎えられそう」
2021/12/31/00:00
県立白岡高校美術部の生徒らが29日、来年の干支(えと)「寅(とら)」の大絵馬を作成し、同市白岡の白岡八幡神社に奉納した。寅の力強さや優雅さが表現された絵馬に、神社総代の大橋登さん(66)は「力強く華やかなので境内も明るくなり、幸先の良い新年を迎えられそうだ」と喜んだ。
同校美術部が、2008年から毎年依頼を受け、畳1枚分ほどの大きさ(横180センチ、縦90センチ)の絵馬を制作している。今年は11月から図案作成に取り掛かり、選ばれた3年生の橋本菜那さん(17)のデザインを基に、部員10人で彩色し仕上げた。
橋本さんは「雅で華やかになるよう下絵を入念に細部の色使いまで気を配って描いた。各人の願いや目標が花開くようにと例年より花を多く添えた」と説明。一方で、コロナ禍のため例年より制作時間が短かったとし、「実質的な作業期間は2週間ほど。締め切りがある中、妥協せず作品を作り上げるのは大変だった」と振り返った。
顧問の冨永ひろか教諭は「絵馬制作は、部員皆が楽しみにしていたイベント。限られた時間の中、朝7時から夜8時くらいまで制作に携わっていた時期もあった」と労をねぎらった。
大絵馬は拝殿正面に設置され、来年1年間飾られる。橋本さんは「最終年に自分のデザインが選ばれたことは3年間の集大成にもなった。来年はデザインを学ぶため専門学校に進学するが、将来的に自分の作品が商品に採用されるよう腕を磨きたい」と抱負を述べた。