戦後の食糧不足解消とコメ増産のため、国内第2の広さだった湖「八郎潟」を干拓して1964年に生まれた秋田県大潟村で8日、創立60年の記念式典が開かれた。高橋浩人村長はあいさつで「100周年に向け、持続可能な村づくりを進めていく」と決意を述べた。
村民ら約300人が参加。総事業費852億円と20年の歳月を投じ「世紀の大事業」と呼ばれた国営干拓事業を振り返る講演会が開かれたほか、産業発展に貢献した功労者らを表彰した。
70年に入植した佐藤晃之輔さん(82)は「村の歴史は自分の人生と重なる。息子世代には田んぼを守ってほしい」と話した。