【ブリュッセル共同】日銀の植田和男総裁は9日、スイスのバーゼルで開かれたイベントに登壇し、欧州の中央銀行総裁らと気候変動が経済に与える影響を議論した。植田氏は、気候変動が物価安定のリスクになると指摘した上で、物価動向を注視しながら金融政策を運営する考えを示した。
地球温暖化は、農作物の不作を通じて食料品の値上がりを招くといった影響が指摘されている。植田氏は、物理的なショックがより頻繁に起こったとしても「物価目標は現在の水準を維持したい」と述べた。
脱炭素社会を目指す日本政府の方針を紹介し「脱炭素化への投資増加は日本経済全体を押し上げる」との認識を示した。