埼玉新聞

 

高学歴芸人らが先生役「芸人寺子屋」、よしもと劇場で開校 学校で教わらない、勉強の楽しさ伝える

  • 「数字の成り立ち」について授業をする「タカタ先生」=25日、さいたま市大宮区の大宮ラクーンよしもと劇場

 学校では教わらない勉強の楽しさを教えようと、よしもとクリエイティブ・エージェンシー(東京都新宿区)は25日、さいたま市大宮区の大宮ラクーンよしもと劇場で「芸人寺子屋」を開校した。芸人ならではのユニークな授業で勉強への苦手意識をなくし、学ぶことの面白さを伝えた。

 今回の取り組みは、地元密着型を目指す同劇場が地域貢献の一環として全国で初めて実施。所属する高学歴芸人や教員免許を持つ芸人が先生役を務める。授業を通じて能動的な学習の習慣を促すとともに、親交のない学年の子どもたちを集めることで新たなコミュニケーションの活性化を図ることが目的。普段はお笑いを披露する劇場を学校の教室のような空間にすることで、新たな居場所を提供する。

 この日は芸人と高校数学教諭の両輪で活動する「タカタ先生」が「数字の成り立ち」という授業を披露。古代メソポタミアや古代エジプトなどの数字の変遷をモニターに映しながら解説した。今では考えられない面白い形をした数字が登場すると、子どもたちは大爆笑。古代インドの数字が現在の数字に近いことを知ると「すごい」と声を上げるなど感心した様子だった。

 参加したさいたま市大宮区在住の小学4年篠崎凛空君(9)は「昔の数字を見たことがなかったので楽しかった」と笑顔。同区在住の小学3年伊藤理人君(8)は「いろいろな時代の数字が見られて面白かった。また来てみたい」と目を輝かせた。

 今後はさまざまな教科で近隣の小学2~4年生を対象に月1~2回程度、無料で実施する。

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