「古い政治を断ち切る」「地元の思いに恩返し」 初登院の県内衆議院議員ら決意新た
先の衆院選を受けた特別国会が11日に召集され、埼玉県内の16小選挙区を勝ち抜いた議員や、比例北関東ブロックで復活した議員が登院した。初当選した新人議員たちも、それぞれの決意を胸に力強い一歩を踏み出した。
立民の杉村慎治氏(9区)は国会議事堂正門前で午前8時の開門を待ち、「身の引き締まる思い」と感慨深げに語った。当選までに9年間の浪人生活を送った。小選挙区で勝ち「9年間分の地元の思い、声を国政の壇上に持っていきたい」とし、「有権者の思いをかなえることが地元への恩返し、日本のためになると信じている」と意気込んだ。“失われた30年”からの脱却に向けて「皆の手元にお金を残す。物価高としっかりと戦っていく」と述べた。
13区で初当選を果たし、全国の小選挙区当選者で最年少の28歳、国民民主の橋本幹彦氏は正門前で午前2時から待機。「選挙戦で始発から終電まで駅頭に立った志を貫きたい。ジバン・カンバン・カバンのない私は熱い心に支えられた」と感謝を口にし、政治とカネの問題についても「停滞する政治の氷山の一角。古い政治を断ち切ってほしいという有権者の声が私を送り出した」と表情を引き締めた。
4区で比例復活した国民民主の岸田光広氏(比例北関東)は早大卒業後に金融機関で証券業務に従事し、MBA(経営学修士)を取得。「経験を生かして経済政策を実現させたい。国民民主党は政策本位の政党」と決意をにじませ、「政治とカネの問題も一丁目一番地。不正のない仕組みをつくるために、与えられた責任は重大」と、胸に付けた議員バッジの重みを実感していた。
8区で戦った立民の市来伴子氏(比例北関東)は「昨夜は緊張してなかなか眠れなかった」と笑顔を見せた。内閣委員会に所属することが決まり、「しっかり準備して今までの経験を全てぶつけていく」と決意を語った。「子どもの保育の問題や暮らしの問題、いろいろな分野を幅広く質問できる。まずは教育無償化に関わることや保育士、介護士の賃上げに関わる質問をしたい」と話した。
16区の立民の三角創太氏(比例北関東)は「8年半活動して、やっと送り出していただいた」と感慨深げ。2017年、21年に衆院選に挑戦したが及ばず、今回初めて比例復活を果たした。登院前日は3歳の長女の七五三に行くなど、2児の父としての一面をのぞかせた。「物価高対策や裏金問題の解決など、仕事で恩返しをしていきたい」と意気込みを見せた。
3区の立民の竹内千春氏(比例北関東)はシンボルカラーのピンクのシャツを着て登院。「ようやくスタートラインに立てて、すがすがしい」と笑顔で話した。21年には千葉7区で立候補し落選。選挙区を変えた今回は比例復活で当選した。前日出席したイベントでは有権者から「頑張ってきて」と声をかけられ、「微力ながら改革を進める」と力を込めた。