新1万円札の肖像「渋沢栄一」にちなんだ催し多数 1万9千人が来場し楽しむ 県民の日で「県庁オープンデー」 VRで旧渋沢邸の見学体験や1億円の重さ体験、渋沢栄一グッズの販売も
「県民の日」の14日、さいたま市浦和区の県庁で1995年から22回目となる「県庁オープンデー」が行われた。7月に県ゆかりの偉人・渋沢栄一が肖像に採用された新1万円札が発行されてから、初めて迎える県民の日だったこともあり、約1万9千人が来場。多くの県民らが多彩な催しを楽しんだ。
本庁舎と第二庁舎をつなぐ渡り廊下では「渋沢栄一翁を知ろう」と題したブースが設置され、NTT東日本による旧渋沢邸「中の家(なかんち)」の仮想現実(VR)見学体験などが行われた。
VRゴーグルを着けて、中の家を見て回ったさいたま市浦和区の川上紗椰さん(7)は「面白かった。家を探検する時に(視点が)高い所だったから、どきどきした」と話していた。
同ブースでは国立印刷局による新紙幣の高精細すき入れ・特殊発光インキといった技術の紹介や1億円の重さ体験コーナーの出展、深谷市による渋沢栄一グッズの販売も行われた。
また、第三庁舎の講堂では、講談師の神田あおいさん(成徳深谷高出)が講談「渋沢栄一~若き日の頃~」を披露。立ち見が出るほどの盛況ぶりだった。講談を聞いた戸田市の小田中佳代子さん(61)は「身近な栄一がテーマで入りやすく、楽しく聞いた。もっと長い時間聞いていたかった」と語っていた。
知事公館では、子どもたちと大野知事の意見交換会や、埼玉バーチャル観光大使でVチューバーの春日部つくしさんによるトークショーが開催された。春日部さんが埼玉のグルメやお出かけスポット、お土産について参加者に紹介。ショーの後にはミニライブを実施し、観客は掛け声や拍手で会場を盛り上げた。
県議会議事堂では、傍聴席からの議場見学や議長室の見学ツアーが行われた。午後1時10分の回では、斉藤邦明県議会議長がサプライズで参加。ツアーに参加した萩原一貴さん(50)、歌音さん(12)親子は「議長に会えてびっくり。議長室を知れて、いい経験になった」と議長席での写真撮影や議長との会話に笑顔を見せた。
このほか、県内プロスポーツチーム8チームが体験ブースを設置。来場者はストラックアウトなどで選手らとの交流を楽しんだ。長女、長男と参加した桜区在住の親子は「こんなに県内にチームがあるとは思わなかった。自分たちもスポーツを楽しみたい」と話した。