埼玉新聞

 

驚き!就寝中に突然、隣の奥さんが「助けて」…飛び起きた夫婦、火災食い止める「ローンが頭を駆け巡った」

  • 夫婦連携し初期消火し、感謝状を受け取る渡辺亜姫さん

 隣家で発生した火災で初期消火に貢献したとして、春日部市庄和消防署は21日、同市東中野の渡辺康広さん(39)・亜姫さん(43)夫妻に感謝状を贈呈した。

 同消防によると、2人は昨年11月13日未明、隣家で発生した火災で、夫妻連携し消火活動に当たり、延焼を食い止めた。けが人はなかった。

 出火当時、亜姫さんは就寝中だったという。「午前1時すぎ、犬が鳴き始めたので、おかしいなと目を覚ました」。その直後、玄関の呼び鈴が鳴った。隣の奥さんが「助けてください」と駆け込んできた。

 出火場所は隣家浴室の換気扇周辺。「漏電か何かだったと思う」と亜姫さん。康広さんと連携し、庭の水栓からホースで消火活動に当たりながら消防に通報した。消防も駆け付け火はほどなく鎮火。延焼を最小限に食い止めた。

 市川和幸同消防署長は「一歩間違えば、大きな火災に広がる可能性もあった。初期消火の模範」と感謝状を贈呈。亜姫さんは当時のことを振り返り「火事が大きくならなくてよかった。正直なところ、わが家に燃え移ったら、と気が気ではなかった。頭の中を家のローンのことが駆け巡った」と話していた。

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