埼玉新聞

 

倒れた男性、踏切で動けず「あす息子と孫に会う」…電車来る前、偶然通った人ら担ぎ出す 立ち去った人は誰

  • 感謝状を受け取った柳翔さん(右)、江原洋さん(中央)と飯能署の松崎直樹署長(同署提供)

 踏切内で倒れていた男性を救助したとして飯能署は18日、飯能市在住の江原洋さん(37)と柳翔さん(37)に感謝状を贈呈した。同署は2人とともに男性を救助し、現場を立ち去った男性に名乗り出てほしいと呼び掛けている。

 同署によると2人は昨年12月29日午後11時20分ごろ、飯能市川寺の西武池袋線踏切を車で通りかかった際に酒に酔って踏切内に倒れていた同市居住の男性(69)を発見し、同じく車両で通りかかった別の男性と協力して踏切外に担ぎ出して救助した。2人と一緒に救助を行った男性は警察官が到着する前にその場から立ち去っていた。

 江原さんは「倒れていた男性が『明日は息子と孫が来るんだよ』と話していたので、助けることができて良かった」と振り返り、柳さんは「3人で協力したので、うまく助けることができたと思う。立ち去られた方も一緒に表彰されればもっと良かった」と話した。

 感謝状を贈呈した同署の松崎直樹署長は「踏切内に倒れていた男性を勇敢にも救助していただき、事故を未然に防いでいただいたことに感謝申し上げる。また2人と共に救助に携わり、現場を立ち去った方にも感謝申し上げるとともに感謝状を贈呈したいと考えております」とコメントした。

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