埼玉新聞

 

転びそうな女性、駅前で「ここどこ」…足おぼつかず、小学生9人が安全確保 全員が4年生、みんなで相談 優しく同じペースで歩き、手を引いて交番へ 警官に状況を説明 女性は無事帰宅「勇気あり素晴らしい」

  • 感謝状を手にする児童。後列左が及川直美署長、右は荒川統校長=嵐山町立菅谷小学校

    感謝状を手にする児童。後列左が及川直美署長、右は荒川統校長=嵐山町立菅谷小学校

  • 感謝状を手にする児童。後列左が及川直美署長、右は荒川統校長=嵐山町立菅谷小学校

 埼玉県警小川署(及川直美署長)は、嵐山町立菅谷小学校(荒川統校長、児童数414人)の4年生9人が下校途中に連携して、同町菅谷の東武東上線武蔵嵐山駅西口ロータリーで、道に迷っていた高齢女性を交番に案内するなどし守ったとして、人命救助功労で感謝状を贈った。

 表彰されたのは五十嵐朔太朗さん、江森小梅さん、河井明花音さん、今野りおさん、嶋嵜夢珂さん、鈴木葵さん、日野美音さん、藤原彩加さん、宮野獅生さんの9人。

 同署や児童らによると、下校途中の10月11日午後3時35分ごろ、武蔵嵐山駅西口ロータリーで、高齢女性に「エレベーターはどこですか」と声をかけられた。しかも「目が悪く、今の場所もよく分からない」などと話し、道に迷い足元もおぼつかない様子だったので、みんなで相談して女性を同駅東口にある交番まで案内することにした。

 先に嶋嵜さんら6人が交番に行き、同署員に女性の状況などを説明した。五十嵐さん、江森さん、鈴木さんの3人が女性の手を引いて付き添いながら、女性のペースで歩き交番まで連れて行った。

 及川署長は、機転を利かせて女性を交番に案内した子どもたちに「勇気ある行動で、素晴らしいです。これからも学校生活を頑張ってくださいね」と激励し、「将来は警察官になってもらいたい」とアピールしていた。

 子どもたちは、自分たちの連携、行動で女性が無事に自宅に戻ったことについて「(事故に遭わないで)本当に良かったです」と笑みを浮かべていた。荒川校長は、12月のお話集会で「全校児童に報告したい」と話した。
 

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