埼玉新聞

 

新天皇陛下が即位、自然や文化を愛す優しい人柄 平成以降に21回来県、記念式典などに出席

  • 棒ノ嶺の山頂に登られた新天皇陛下と登山のガイドを務めた町田政嗣さん=2005年5月17日

 新天皇陛下が1日午前0時、皇太子から即位された。30年余り続いた「平成」が終わり、「令和」に改元された。新陛下は59歳で、戦後生まれの初めての天皇になった。85歳の前天皇陛下は4月30日限りで退位し、上皇となった。天皇の退位は、江戸時代の光格天皇が上皇になって以来202年ぶりで憲政史上初めて。今回は2017年6月に成立した、前陛下一代限りの退位を認める皇室典範特例法に基づき行われた。

 新天皇陛下は皇太子時代、平成以降に21回来県された(埼玉県調べ)。自然や文化を愛し、優しい人柄で県民と交流されたほか、各地で記念式典やスポーツ大会の開会式に出席された。新皇后雅子さまとの来県はうち6回。

 平成初の来県は1989年9月7日で、国際交流基金日本語国際センター(旧浦和市)を視察された。雅子さまとご結婚後は、93年12月20日に宮内庁が管理する埼玉鴨(かも)場(越谷市)の外交団接待がお二人では初のご来県。2004年11月12~14日は、第4回全国障害者スポーツ大会開会式(熊谷市)に出席され、熊谷スポーツ文化公園陸上競技場などで競技をご覧になった。

 東日本大震災が発生した11年は三郷市に避難していた福島県広野町民をご夫妻で慰問された。「お体は大丈夫ですか」と一人一人に寄り添うように声を掛けられ、被災者からは「お二人の優しい人柄に感激した」との声が聞かれた。

 13年11月16~17日は、「第37回全国育樹祭」で来県。寄居町の金尾山県有林を訪れ、1959年に昭和天皇・香淳皇后両陛下が「第10回全国植樹祭」で植えられたヒノキをお手入れされた。

ツイート シェア シェア