不良グループ「身に覚えありません」…女性から100万円だまし取っていた じつは埼玉と群馬のグループが協力、上位で運営管理していた男逮捕…埼玉側の元メンバー、詐欺師を面接していた20歳
千葉県内で発生した特殊詐欺に関与したとして、これまでに埼玉と群馬県を拠点とする二つの不良グループのメンバーら4人が逮捕されていた事件で、埼玉県警組織犯罪対策(組対)3課と所沢署は2日、詐欺の疑いで、飯能市双柳、職業不詳の男(20)を逮捕した。男は県内の不良グループの元メンバーで、今回の犯行グループ内で指示役的立場にあったという。
逮捕容疑は氏名不詳の者らと共謀して、7月23日ごろから数回にわたり、千葉市中央区の女性(88)方に次男を名乗り「荷物をなくした」「取引会社の書類が入っていて、情報が流出した。弁償しないといけない」などと電話をかけ、同日午後1時半ごろ、被害女性方付近の路上で現金100万円をだまし取った疑い。「身に覚えありません」と容疑を否認しているという。
組対3課によると、この事件ではこれまでに県内の不良グループの元メンバーらとみられる受け子役とリクルーター役、群馬県の不良グループのメンバーとみられる犯行道具の調達役2人が逮捕されていた。その後、押収したスマートフォンなどの精査で男が浮上。受け子などの面接や個人情報の管理、中心メンバーとの取り次ぎなどを行っていた。県警は、さらに指示役などの共犯者がいるとみて、余罪を含めて捜査を継続している。
■21歳と18歳を逮捕(以下、初報記事)
千葉県内で発生した特殊詐欺事件に関与したとして、県警組織犯罪対策(組対)3課と所沢署は10月8日、詐欺の疑いで、群馬県伊勢崎市ひろせ町、無職の男(21)と前橋市の男(18)を逮捕した。2人は群馬県を拠点とする不良集団のメンバーで、埼玉県拠点の別の不良集団と連携して組織的犯行を繰り返していたとみて、余罪を捜査している。
2人の逮捕容疑は氏名不詳者らと共謀して7月23日ごろから数回、千葉市中央区の女性(88)方に次男を名乗り「荷物をなくした」「取引会社の書類が入っていて、情報が流出した。弁償しないといけない」などと電話をかけ、同日午後1時半ごろ、女性方付近の路上で現金100万円をだまし取った疑い。いずれも容疑を否認しているという。
組対3課によると、この事件では県内の不良集団のメンバーとみられる受け子役とリクルーター役の少年を逮捕。受け子役の少年への捜査から21歳男らの関与が浮上した。21歳男らは受け子役の少年にスマートフォンを手渡し、秘匿性の高い通信アプリを使った指示役との連絡手段として使用させており、犯行ツールの調達役とみられる。県警は指示役など捜査を進めている。