埼玉新聞

 

J1浦和、敵地で今季開幕戦 スーパー杯で快勝、未完成のチームに差し込む確かな光 勝負の一年はじまる

  • スーパーカップで2006年以来2度目の栄冠に輝き、優勝カップを掲げて喜ぶ西川(中央)ら浦和イレブン=12日午後、日産スタジアム(伊部侑甫撮影)

  • スーパーカップの優勝監督インタビューでサポーターと喜びを分かち合う浦和のロドリゲス監督

 サッカー明治安田生命J1の浦和は19日、敵地のサンガスタジアムで今季開幕戦を迎える(14時)。昨季、天皇杯を3年ぶりに制しACLの出場権を獲得。クラブは今季、30周年を迎え、2020年に掲げた「3カ年計画」の最終年となる。リーグ、ルヴァン杯、天皇杯、ACLと4つの大会を戦うが、最大の目標はリーグ戦の16年ぶり制覇。浦和を背負う責任を、クラブエンブレムに誓った選手たち。結実の年が幕を開ける。(内山景介)

■クラブは大転換期

 浦和レッズ勝負の一年がはじまる。リーグ制覇を最大目標とした「3カ年計画」の最終年に加え、クラブ30周年の節目の年。今年に限っては「Jリーグ優勝」というワードには、例年以上の重みがかかる。

 昨季から就任したロドリゲス監督は、ファン・サポーターを魅了するサッカーを選手に植え付けた。早期の結果が求められる中、2021年は天皇杯で優勝。リーグでも6位の結果を残し、同監督が操るポゼッションサッカーは、確かな未来を感じさせた。

 結果が求められることに平行し、大きな転換期に入っている浦和。21年には16人、22年には13人(17日時点)という新戦力を獲得。近年、チームの顔となっていた選手たちが去り、ロッカールームは大きく様変わりした。それだけに優勝を目指すには、助走期間が短く映ってしまうのも事実だ。

 それでも、クラブ全体の志は高く、描いている想像を越えていく予感が勝(まさ)ってしまう。機運が高まったのは、天皇杯王者として参加した12日の富士フイルム・スーパーカップの川崎戦。最大のライバルと目している相手をほぼ完ぺきに封じ込み2―0の快勝。まだまだ未完成のチームに確かな光が差し込んだ。

 ビッグクラブとしての誇りを示し、ピッチで赤い魂を躍動させる選手たち。「浦和はサポーターの力で勝ち点が取れるクラブ」と指揮官も“12番目の選手”に期待を寄せる。良い時も悪い時も寄り添い、最後まで一緒に戦おう。ライバルたちを蹴散らし、最後に頂点に立つのは浦和だ!(埼玉新聞2月19日付「浦和レッズ応援特集」から抜粋)

=埼玉新聞WEB版=

ツイート シェア シェア