車に挟まれ…2人死亡、夕方トラックが突っ込み巻き添え 運転手「西日がまぶしくて」 緩やかな上り坂、片側2車線の直線道路…赤いパイロンを置くもトラック突入「見えにくくて」
さいたま市桜区で10日、走行中のトラックが除草作業のため停車していたトラック2台や付近にいた男性作業員2人に衝突した死亡交通事故で、トラックを運転していた男性(51)が県警の調べに対して「西日がまぶしく、見えにくかった」などと供述していることが12日、捜査関係者への取材で分かった。県警は日差しが事故に影響した可能性も視野に当時の詳しい事故状況を調べている。
事故は10日午後4時10分ごろ、桜区下大久保の国道463号で発生。走行中のトラックが除草作業のため停車していたトラック2台や男性作業員2人に衝突した。現場は羽倉橋付近で、片側2車線の緩やかな上り坂の直線道路。作業現場の手前には、作業中であることを知らせる赤いパイロンなどが置かれていた。
■運転手は逮捕後、救急搬送され釈放(以下、初報記事)
10日午後4時10分ごろ、さいたま市桜区下大久保の国道463号で、走行中のトラックが作業のため停車していたトラック2台などに衝突し、周辺の道路上にいた男性作業員2人が巻き込まれる事故が発生した。男性2人は搬送先の病院で死亡が確認された。
浦和西署は自動車運転処罰法違反(過失傷害)の疑いで、トラックを運転していた狭山市水野、職業不詳男性(51)を現行犯逮捕した。過失致死に切り替えて事故原因を調べる。「事故を起こしたことは間違いありません」と容疑を認めているという。男性も事故の衝撃でけがを負い救急搬送されたが、会話はできる状況だったという。署は逮捕後、男性を釈放した。
同署によると、現場は羽倉橋付近で片側2車線の直線道路。男性のトラックはさいたま市浦和区方面から所沢市方面に進行中、停車していたトラック2台などと衝突。周辺で何らかの作業をしていた男性作業員2人が巻き込まれた。事故直後、男性自らが「トラックとガードマンの関係する交通事故」と110番した。
■「ゴーン」と大きな音 事故起きやすい場所
事故現場にはトラックが3台残っており、うち1台は挟まれる形で、前面が大きくつぶれていた。通行人や通行する車の運転手は事故現場を心配そうに見つめていた。
さいたま市桜区の男性(41)は現場近くを自転車で通りがかった際、「ゴーン」という大きな音を聞き、事故現場で車に挟まれた人を目撃した。男性は「いつも交通量が多く、事故も起きやすい場所。巻き込まれた方が心配」と話していた。