埼玉新聞

 

ATMで作業していると電話しながら操作する男性を発見 声をかけると医療費や還付金の話 警察に行くよう勧め、特殊詐欺を未然防止 警備員の男性に感謝状

  • 塚本英吉浦和署長(右)から感謝状を受け取った丸井涼雅さん=5日、浦和署

    塚本英吉浦和署長(右)から感謝状を受け取った丸井涼雅さん=5日、浦和署

  • 塚本英吉浦和署長(右)から感謝状を受け取った丸井涼雅さん=5日、浦和署

 特殊詐欺を未然に防止したとして、浦和署は5日、ALSOK埼玉南支社の機械警備隊員の丸井涼雅さん(24)に感謝状を贈呈した。

 10月18日午後2時ごろ、警備業務のためにさいたま市南区の金融機関に設置されたATMコーナーに向かった丸井さん。作業をしていると、高齢男性が電話をしながらATMを操作していたのを発見し、戸惑いながら操作していたことを不審に思った。丸井さんは男性に「大丈夫ですか。詐欺ではないですか」と優しく声をかけた。

 男性が電話を保留にしたところで詳しく話を聞くと、医療費や還付金の話をしていることが分かり、男性に警察に行くように勧めた。男性は電話を切って交番に行き、被害を相談。丸井さんの声かけで無事に特殊詐欺を防ぐことができた。

 丸井さんの父親も警備員で、制服に身を包んで安全を確保する姿に憧れていた。父親にこのことを報告したところ喜んでくれたという。

 感謝状を受け取り、「この仕事はお客さんと話す機会が多い。安全安心を届けていきたい」と笑顔で話した。

 同署管内で防いだ詐欺は今年11月末までに140件。塚本英吉署長は「社内で共有し詐欺被害防止に貢献していただきたい」と話していた。

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