【シネマの花道(6)】シンプルだから伝わる出会いと別れの切なさ 大切な人の幸せを願うということ
2024/12/18/07:00
大抵の物語は出会いと別れでできているのではないだろうか。「男はつらいよ」で寅さんは全国各地でマドンナと出会い、失恋してまた旅に出る。「ローマの休日」でアン王女は新聞記者のジョーとつかの間の恋に落ちる。恋愛映画に限ったことではない。「七人の侍」にしても寄せ集めの侍たちが共に戦い、ある者は命を散らす。誰かと誰かが出会うことで物語は動き始め、一時的にあるいは永遠に別れることでドラマが生まれる。