埼玉新聞

 

【東京ウオッチ】危機乗り越えた歴史と希望、最新技術で照らす―日本科学未来館でパリ・ノートルダム大聖堂展 いまのTokyoをつかむイベント情報(21日~29日)

  •  ナポレオンの戴冠式のコーナー。タイムポータルにタブレットをかざすと360度の光景が現れる=東京・日本科学未来館((C)パリ・ノートルダム大聖堂展 製作委員会)(提供写真)

     ナポレオンの戴冠式のコーナー。タイムポータルにタブレットをかざすと360度の光景が現れる=東京・日本科学未来館((C)パリ・ノートルダム大聖堂展 製作委員会)(提供写真)

  •  専用タブレット端末を手に大聖堂の歴史や修復過程を鑑賞する=東京・日本科学未来館((C)パリ・ノートルダム大聖堂展 製作委員会)(提供写真)

     専用タブレット端末を手に大聖堂の歴史や修復過程を鑑賞する=東京・日本科学未来館((C)パリ・ノートルダム大聖堂展 製作委員会)(提供写真)

  •  上甲清さんが制作したしめ縄(提供写真)

     上甲清さんが制作したしめ縄(提供写真)

  •  複合施設「ウォーターズ竹芝」のイルミネーション=東京都港区(提供写真)

     複合施設「ウォーターズ竹芝」のイルミネーション=東京都港区(提供写真)

  •  ロイヤルパークホテルで提供される「新春アフタヌーンティー」(提供写真)

     ロイヤルパークホテルで提供される「新春アフタヌーンティー」(提供写真)

  •  ナポレオンの戴冠式のコーナー。タイムポータルにタブレットをかざすと360度の光景が現れる=東京・日本科学未来館((C)パリ・ノートルダム大聖堂展 製作委員会)(提供写真)
  •  専用タブレット端末を手に大聖堂の歴史や修復過程を鑑賞する=東京・日本科学未来館((C)パリ・ノートルダム大聖堂展 製作委員会)(提供写真)
  •  上甲清さんが制作したしめ縄(提供写真)
  •  複合施設「ウォーターズ竹芝」のイルミネーション=東京都港区(提供写真)
  •  ロイヤルパークホテルで提供される「新春アフタヌーンティー」(提供写真)

 ◎今週の一推しイベント

 【21日(土)】

 ▽「パリ・ノートルダム大聖堂展 タブレットを手に巡る時空の旅」(~25年2月24日、江東区)

 2019年に火災に見舞われ、今月8日から一般入場が再開したパリのノートルダム大聖堂。1160年に創建されて以来の歴史に焦点を当てながら、修復過程を紹介する特別展が日本科学未来館で開かれている。

 文化財保護の大切さを伝えることを目的に世界各国を巡回、東京は16番目の開催都市となる。

 本展の主役は専用タブレット端末「HistoPad(ヒストパッド)」だ。会場には21個のタイムポータル(時空の扉)があり、端末をそれぞれの扉にかざすと創建当時から、5年前の火災と再建工事までの風景が目の前に映し出される。広報担当の城内笑さんは「大聖堂は幾多の危機に遭いながらよみがえってきた。豊富な画像についた説明文は、東京展では子供でもわかるように専門用語などをやさしく書き換えた。どの年代の人も旅するように歴史をたどることができる」と言う。

 1804年のタイムポータルに入ると、フランス革命で破壊された建物部分を隠して行われたナポレオンの戴冠式の画像が現れる。豪華絢爛な式典の様子を天井まで360度鑑賞でき、その場にいるような没入感に浸れる。皇帝や皇妃のアイコンに触れると身に着けた装飾品の細部を見ることができ、彼らの心情や当時の世情まで伝わってくるようだ。

 建築の構造を奥深く学べるのも特徴だ。建築家ヴィオレ・ル・デュクによる初期の尖塔の設計デッサンなど貴重な資料も鑑賞できる。中世に詳しい建築家や歴史家、ドローンやCG解析の専門家ら修復プロジェクトに加わった世界中の人々の証言を上映、再建に懸けた思いを伝える。

 「この建築を800年も残した過去の素晴らしい技術は、現代技術とかけ合わせることで未来の世代へ継承していける。そんな希望を、展覧会を通して感じてほしい」

 ○そのほかのお薦めイベント

 【21日(土)】

 ▽「米と藁。しめ縄職人 上甲清展―ともに生き、時を紡ぐ。」(~26日、入場無料、港区・21_21 DESIGN SIGHTギャラリー3)

 愛媛県西予市でしめ縄職人として活躍する上甲清さんの作品や制作過程を紹介する企画展が、六本木で開催されている。

 優れた品質の稲と高い技術で作り上げた上甲さんの藁(わら)細工は、全国に多くのファンを持つ。専用の稲を自ら栽培、田植えから稲刈りまで行っている。こうした活動をより多くの人に知ってもらうため、孫の智香さんが2021年に「孫プロジェクト」を立ち上げた。

 本展は智香さんの活動に共鳴したインテリアスタイリストの作原文子さんが企画。プロジェクトの紹介と作品販売に加え、田植えの様子や制作風景を写真と映像で見せる。スタイリッシュな演出を凝らした空間で、藁文化を身近に体験することができる。

 健康や平和、五穀豊穣の祈りを込めて作られたしめ縄は、春を待つ喜びを象徴している。未来の世代に伝統技術を受け継ぐことの大切さを感じさせてくれる展覧会だ。

 ▽「ウォーターズ竹芝のイルミネーション」(~25年2月28日、港区)

 東京の夜景が楽しめるイベントが、竹芝のウオーターフロントにある複合施設で行われている。

 約4万5千球の青い光からなるイルミネーションが、エントランスから水辺の空間までを幻想的に彩る。

 水辺に面した大階段ではプロジェクションマッピング「碧のキラメキ」を上映(~12月25日)。宝箱が開かれると、ジェットコースターやメリーゴーラウンドなどが水中の生き物たちと共に登場し、躍動感あふれる世界観が展開される。光が織りなす冬の夜を堪能したい。

 ▽「ジョー マローン ロンドン “A Christmas Special”」(~25日、入場無料、事前予約制、渋谷区)

 英国のライフスタイルブランド「ジョー マローン ロンドン」がクリスマスまでの期間限定ポップアップイベントを、表参道ヒルズで開催している。 

 レトロなテレビスタジオをイメージした会場に、さまざまなフォトブースが用意され、写真や動画の撮影が可能だ。舞台と大型カメラが設置されたフォトスポットではTVショーの主役に。ゴールドに輝くドラムやマイクがセットされたブースではミュージシャンになりきれる。

 エントランスにはブランドの世界観を表現したクリスマスツリーも。表参道沿いに輝くイルミネーションと共に祝祭の季節を味わえる。

 【26日(木)】

 ▽「ロイヤルパークホテル『新春アフタヌーンティー』」(~25年1月19日、中央区)

 新年の幕開けを祝う華やかなアフタヌーンティーが、一足早く日本橋で提供される。

 おめでたさを演出する金粉入りの梅昆布茶や、お正月の縁起物をモチーフにしたスイーツなどが登場。注目は門松のロールケーキだ。ピスタチオを使用し、鮮やかなグリーンカラーで新たな年の始まりを表現した。

 鏡餅や破魔矢(はまや)を模したチョコレート細工、抹茶のタルトショコラなど和スイーツが勢ぞろい。そばにアイガモとネギをあしらったサラダなど、新春らしさを表現したセイボリーも並ぶ。年末年始のひとときを家族や友人と楽しめるだろう。

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