埼玉新聞

 

<地震>とても怖い…深夜JR足止めに客ため息「シャワーだけでも」 LINEつながらず心配する10代も

  • 地震による列車の運転見合わせでタクシーを待つ武蔵浦和駅利用者=17日午前0時すぎ、さいたま市南区

 16日夜に起きた地震の影響で県内の交通機関にも乱れが生じた。「明日も仕事なのに」「どうやって帰ろう」。駅の改札やタクシー乗り場では、ため息交じりの声が聞かれた。

 17日午前0時すぎ、さいたま市南区のJR武蔵浦和駅。埼京線と武蔵野線が運転を見合わせ、足止めされた乗客が改札口付近で列車の運転再開を待っていた。

 都内の会社から大宮へ帰宅途中だった30代の男性会社員は「タクシーで帰ろうと思ったけどいつになるか分からない。明日も仕事なので、どこかでシャワーだけでも浴びたい」と疲労感をにじませた。同じく帰宅途中だった10代女性は「昨年10月にあった地震の時にも電車に乗っていた。近頃大きな地震が続いているのでとても怖い」と話し、「家族にLINE(無料通話アプリ)経由で電話をかけたが、音声が途切れてしまって連絡が取れない」と心配していた。

 同駅では、同日午前0時半ごろまでに埼京線の一部列車が運転を再開。男性は「これでなんとか帰宅できそう」と安堵(あんど)の表情を浮かべた。

 同日午前1時ごろ、さいたま市浦和区のJR浦和駅では、地震の影響で京浜東北線以外の電車が停止しているとのアナウンスが繰り返し流れていた。時折、乗車を諦めた利用者たちが駅員のいる窓口を通って改札の外に出ていたが、大きな混乱はなかった。

 改札の外で約1時間、宇都宮線が動くのを待っていた市内の板垣佑汰さん(19)は「東大宮駅まで行きたいが、京浜東北線しか動いていないとは。明日はアルバイトの予定が入っているが、このまま電車が動かなければインターネットカフェなどで夜を明かすしかない」とため息をついた。

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